「業(めぐり)」  2012. 10. 1発行

 信心は、めぐりのお取払いを頂くことが大事です。
それが信心なんだと、先代先生がおっしゃっておられます。
めぐりというのは、子々孫々までの重い荷物、ハンディのような物ですから、それを取って頂くと、私たちの気持ちが軽くなってまいります。

 その為には、何がめぐりなのかが分からないといけませんね。
どういう事がめぐりなのか。悪循環、我情我欲の習慣ですね。
人を責めたり、人を人と思わなかったり、人や物を粗末にしたり、しなくてはいけないことをせず、しなくてもいい事をしたり、それらが皆めぐりです。

 だから、宇宙の法則からはずれるんです。
進化していく人間にとっては、マイナスになるんです。
進化の向上を願う人間にとっては、マイナスなエネルギーです。
進化向上をめざすには、どうすればいいか。
そういうマイナスな所を変えて頂く。
めぐりの自覚をして、とって頂くんです。

 先代先生も、めぐりの自覚を一生懸命していかれたわけです。
だから最初は、悩まれたそうですね。
計算通りにいかないんですから。
2プラス3は5ですね。
お徳を頂くと、それが10にも20にもなるんですが、めぐりが深いと1プラス2が、マイナス10にもなるんです。
それが怖い。

 お徳を頂くには、どうすればいいか。
するべき事をして、してはいけない事をしない。
人を責めない。
人を利用しない。
人を当てにしない。
恩をきせない。
幸せになれる事は、どんどんしていく。
そうすれば、めぐりをとって下さるんです。

 めぐりを取って頂いたら、おかげがあります。
だから皆様も、お徳を頂くんだ、と思って辛抱してください。
「これが、めぐりのお取払いじゃ」と思って。
人間関係で無茶言われることがあっても、辛抱、神抱。我慢じゃありません。
神様に包んで頂くんです。

 そうして皆様には、どうぞ信心を進めて頂きたい。
難があって有難しという信心をね。
「何で難が有難いんじゃ」と言っていてはいけません。
難があるから、私共は一生懸命になれるんですから。
「難は、みかげのはじめなり」です。
難があるからこそ真剣になれます。
努力します。

 そして、だんだんと歯車が合うようになると楽になってきます。
本当にそんなに気にならんようになります。
何があっても、そんなに苦しまない。
それが有難い。
「すべてが、神様が私の為にして下さっているんだ」と思えばいい。
つらい事でもね。
そうしたら、すごい楽でしょう。

 玉水の大先生の教えにある「信心の苦労は買うてでもしなさい」というのが、まさにそれですね。
 




(親先生のお話より)

教話:高須教会長 安部孝次郎先生