「ソウゾウ」  2012. 5. 1発行

 私 受け物が悪いとオカゲが漏れてしまいます。
だから漏れないように工夫してやっていかねばなりません。
当然、時代ごとに色々ありますが、それでもやるべきことは一緒です。
今も昔も同じように要るものはどうしても要るのですから、諦めるとこは諦めていかなければなりません。

 そのために重要なのが、いつも言いますように「想像力」です。
豊かな人生を送るためには、なんでもお金で済ませるのではなく、心の余裕をもって想像力を生かして工夫していくことが肝要なのです。

 例えば、糖尿病の方は一つの饅頭を四つに切って、朝昼晩晩と大きなお皿に入れて目をつむって食べれば、必ず良くなってきます。

 もうひとつ、ソウゾウには創り出すという意味の「創造」もありますが、これは想って創るということですから、その想いを豊かにしていただきたいものです。
この想うことと創り出すという二つのソウゾウは、人間にとって唯一の財産なのです。

 せっかく宝の山にいても宝を見つけられないような貧弱な想いではいけません。
手元にある物で創り出すことをなさって下さい。
工夫して買わずに済むような生き方が大事なのです。
時にはどうしても買わなければならないこともありますが、代用品もいっぱいあります。
もらったおまけはあそこで使おう、長い間家に置いてあるものはこれに使えるといった具合に、家にある物を整理しておけば、いざという時に役立ちますが、そうしなければ浪費してしまうことになります。
わずかなことが大きなことになってくるのです。

 借金して支払っていくというのもいいでしょう。
そうすれば一生懸命になりますから。
ただ貯めようとするとどうしても勘定してしまいますから、逆に難しいです。
どんなに苦労しても、不自由のないように楽しく生活させてもらうのです。
そこで必要なのが、先にも申しましたソウゾウです。

 私たちは二つの偉大なる力を授けていただいているのですから、それを駆使して下さい。
ひとつの丼も食べる時にしか使えないと思うから不自由します。
しかしこれを雨漏り受けに使っても良い、お茶やジュースを入れても良い、なんにでも使えるのです。
家の中で壊れた所があれば、家にあるものを使って自分で直す。
そうすることで世界にひとつしかない価値が生まれます。
食事をする際に拝めないというのなら、箸に八波の御紋を自分で描いて使えば、有り難くいただく心を忘れません。

 中にはそういうことが考えられない方がありますが、これは考えてはいけないのです。
気付かせてもらうのです。
偉大なる大生命のお方にお願いして気付かせていただく知恵を拝借するのです。
こうしてもっと豊かに、すべての物を自由に使わせていただくようなオカゲをいただきたいものです。
ありがとうございました。

(親先生のお話より)

教話:高須教会長 安部孝次郎先生