「以徳積徳」   2010. 8. 1発行

 天地に種をまいたら、そこから芽が出ますね。
草でも少し雨が降るとすぐに成長します。
山波の庭の片隅には、皆さんが手入れをして下さったおかげで、クローバーの花も美しく咲いています。
種は蒔いていないのに、花が咲いたりして、まさに楽園です。
天地のプレゼントはすばらしいと思います。
草木はコンディションの良い場所を見つけては、手足を広げ花を咲かせています。
こんな場所にまで天地の神様のお恵みは広がっているのです。
ですから天地のお働き、お恵みを観て「神様のお働きは天地の間に満ち溢れているんだ。」と認めて下さい。
それなのに私達だけ育たなくなっている事はおかしいことだと思いませんか。
天地の働きと共に、私達も育っていかなくてはいけません。

 近頃の人達は、辛抱が足りなくなりましたね。
うまくいかなかったら、また次に乗り換えたらいい、という簡単で安易な考え方です。
縁がもつれれば「切ってリセットして終わり」と言うような考え方です。
そんな事だから、縁ももつれ易いのです。
このような考え方では解決は難しく、また難が続くでしょう。
「これ、やめた。」と、すぐにやめてしまったら、似たような問題だけでなく、以前より強い問題が起こるでしょう。
その繰り返しで苦しんでいる人が多いです。
ですから、「まあ、次があるわ。」というような、安易な取り組みではいけません。

 私は、辛抱したほうが良い解決が出来るだろうと思います。
夫婦でも、家族でも、辛抱しただけ「絆」は深まります。
だから、苦労を恐れなくてもいいのですよ。

 病人が出ても、それを基にして、なお一層仲良くしていけば家庭の中も良くなり家族の絆は深まります。
皆さん方には「頭の痛い問題」でしょうが、家庭の中で若い人達に「辛抱の大切さ」を、教えて行かないといけないと思います。
教えるだけではなく、お互いに辛抱し合っていけば、いい物が出来て行くのではないかと思います。

 「難はみかげの始めなり」です。
いろいろ難があるから現在があるのです。
私共は、この世で修行させて頂いているのです。
そう考えて生きると、私共の日々も価値のあるものになってくるのです。
日々は、偉大な神様からいただいたおかげの塊です。
そうすると、こうして生かして頂いていることは有り難い事だと思えますね。

 何でも「有り難い」と言っている人が、幸せになれる人です。
「ありがとうございます」と、天地にしっかり御礼を申し上げてからお願いをするとおかげになります。

 しかし、なかなか真似は出来にくいかもしれません。
「そんなこと出来ない。」と、すぐに言ってしまう人がいますが、そういう人は感謝の思いが大切なんですよ。
信心の世界では、プラス思考というのが随分大切なことだと思います。
良い事はドンドン実践してみることが大切だと思います。

 神様は私達に、おかげをあげたくてたまらないのです。
ここを信じて実践してみて下さい。

          (親先生のお話より)