横 領2008. 4. 1発行

 もしも皆さんの家庭が、波風が立たない平穏な家庭で、何も言うことなしの家庭ばかりでしたら、皆さんはきっと今頃は申し分のない暮らしになって、お参りもなさらないでしょう。

しかし、家庭の中が今ひとつだから、今日もこうしてお引き寄せを頂いているのです。

 私共は最近、恵まれすぎてきて、あれこれと至れり尽くせりになっている事を忘れ、お礼が足りなくなっています。そういう中で子育てをしたものだから、子供に「感謝すること」を教えるのを忘れていた。

私達も、自分達の今日の姿を「当たり前じゃ」と思ってしまっている。

玉水の初代大先生のお言葉を借りましたら、私共は「神様の御物を横領してきた」わけです。

 神様にして頂いた事を忘れていた。

こういう考え方で子供を育ててきたから、子供さんも忘れている。子は親の生き方のまねをしますから、輪をかけた状態でしょうね。

 こういう状態でいたら、何かコトが起きた時、崩れてしまいます。

「わしが、わしが」で「己が生きている」のですから、己がつぶれたら、みなつぶれてしまいます。

 そうなると、精神的な病気にもなりやすい。

何もかも自信を失って、なかには本当に死んでいく人もいます。

が、これでは困ります。

何のために親が苦労して産み育てたのか、分からないことになります。

 子を産み育てるのには、両親の気持ちがピッタリと合わないと良い子は育ちませんね。

ですから、子供さんが居られる家庭では、夫婦が仲良く良い家庭の手本として、自分達の姿を子に見せるように頑張って下さい。

先代先生は「主人を拝め」「家内を拝め」と教えられましたが、この教えの意味が分かるでしょう。

家族の事も同様にです。

何があっても他人様は笑うだけ。助けてくれるのは家族だけですから。

 私達もなかなか頑固ですよ。家族に物を頼まれても、なかなか言う事を聞きませんね。

だからまず、私達が先に家族と仲良くすることを実践すること。自分から「仲良く」の実践をして下さい。

腹を立てたりしないで「今が自分もおかげの受け時じゃ」と思うて下さい。

 私共は足らん者ばかりです。

うまくいっておるようでも、それはまぐれで、今後の事もどうなりますやら分からないですね。

ここのところを玉水の初代大先生は「日に日に生きるが信心なり」とおっしゃっているのです。

毎日毎日が、おかげを受けていかないと立ちゆかない。

だから、毎日毎日を真剣に過ごし、生かして頂きましょう。

 そして、人から「あそこはみんなで仲良く、よく頑張っておられるなあ。」と言うてもらえるような家庭になるように。

「あんたのところは皆、仲良く明るく元気がいいね。

何でそんなに出来るのか。」とうらやましがられるようになって欲しいものですね。

 頑張っていきましょう。

しっかり信心して、しっかり祈っていくより他にはないですよ。


     (親先生のお話より)

 前ページへ戻る