命がけ  2006.11. 1発行

 先代先生は「私は始め信心が嫌いでした」と、おっしゃっています。

医者から手を離されて死にかけられてはじめて神様にお縋りになられました。

 幼い頃にお父さんを亡くされてお母さんが再婚され、先代先生は叔父さんの家で成長されました。

お母さんも若かったので乳飲み子の先代先生を実家へ残して再婚されるという本当に大変な家庭事情でした。

だから、先代先生は幼い頃から神様や仏様に対して御用をしないといけない様な運命を持っておられたんだと思います。

そうして結果的にこのお道にご縁があったという事です。

 お寺の後継ぎに生まれているのに改宗をするのは、とても大変な事です。

皆さんでもそんなに熱心にお寺を信心していなくても先祖代々の墓が沢山ありますから家の宗教を改宗するのは大変でしょう。

 でも段々と時代が変わっていっております。

若い人達はドライでお墓の事、先祖の祀り事、墓地に関しての考え方がどんどん変わってきていますから、財産の事や家の宗教の事をきちっと整理しておく事が大切だと思います。

中には墓地があちこちに分散しているという家もあるでしょう。

こういう事をきちんと整理しておかないとやがてわからなくなり、子孫も先祖も迷う事になってしまいます。

こうなると難が子孫の頭の上につきます。

皆さんの頭の具合はどうですか。

そうなると「いくら努力をしてもダメな人になる」という病気になり「ありがとうございます」が言えない人になってしまうのです。

「あんたが悪い」と人を責めるばかりの子が育ち「何で私を産んだのか」「殺してやろうか」と、言うような子ばかり育ってしまいます。

こうなると恐ろしいですね。

 いろいろな意味で私共がもっとご先祖様をしっかりお祀りさせて頂かないといけないということなのです。

水道の水でも元栓が腐っていたら、いくら飲んでも腐ったままです。

だから元栓を替えて工事をきちっとやっておかないといけません。

元をきちんと直して、平素時間の取れる時には基礎点検や修理をやっておく事が大切です。

 こうしておくと家が長持ちし、家庭の中が皆、平穏無事で生活できるのです。

こういう時に先祖のお祀りとか信心を伝える事に力を入れないといけません。

順風満帆で調子よく暮らせている時には家の平穏無事にお礼を申し、先祖様の為にお礼を申したりする事で信心を伝えておく事が大切です。

何か「こと」が起きバタバタするとなかなか伝えられませんからね。

 しかし、信心というのは何か難が起きている時に進むものです。

神様にお縋りする気になりますから間違いなく信心も進みます。

玉水初代先生も死にかけられてこの事に気づかれたのですよ。

 神様の存在など馬鹿にしていたが、いよいよ生命が無くなるという時にお縋りし、「なんとまぁ生かされているという事はこういうことなんだ。

という事がわかりました」と、言うておられるのです。

 これは説得力がありますね。

これは想像でおっしゃった言葉ではなく、身に沁みて話しておられる」命がけ」で悟られたお言葉です。

 私共はこの生き方を真似させて頂いたらよろしいのです。

先生の生き方の後をたどらせて頂いていれば必ず神様に出会う事が出来るのです。

     (親先生のお話より)

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