願いを切らずに  2004. 12. 1発行

 誰でも店を開いた頃は緊張して一生懸命やりますが、段々と儲かるようになって来ると要らんことに手を出して遊びだすものです。

 「少しは遊ばせて貰わないと、楽しみがなくて息がつまる。」と言う人もいますが、借金を抱えて商売も安定していないのですから、少々儲けがあっても安心できません。

 信心を本気でさせて頂くと、おかげを頂いて財産を残して頂けるようになります。そしてすべて支払った残りがその方の給料になるということです。

 サラリーマンの人は月々の支払いを済ませて頂いて残ったお金が実際の給料です。

 大先生も『遊びにお金を使ってはいけない。』とおっしゃってはいません。しかしそれは遊びに使う余分のお金が在った場合です。

 借金があるのにその上に借金して遊ぶようでは困ります。神様からのおかげを無視していることになりますから大変なご無礼です。だから神様にお願いして辛抱させて頂くことです。

 しかし私達はえてして願っていることと、やっていることが逆になっているものです。

 御結界でお願いしたのに、その願いを教会へ置いて帰る人がいます。願った以上は、その願いを持って帰ってそれが成就するように家庭や職場で実践していかないといけません。

 置いて帰ったら願いを切ることになります。願いは持って帰って成就するように実践してこそ願ったことになるのです。

 グチ、不足、不平、不満は教会に置いて、良い物だけを持って帰るのです。中には逆におかげを置いてメグリを持って帰る人があります。教会に参った時はやる気でも、すぐにそれを置いて帰ろうとする。

 こういう人は教会を出たら自分勝手に振舞うから、願ってもおかげにならないのです。自分の都合の良いようにしているから、神様はおかげをやりたくても、おかげのやりようがない。

 だから「皆に喜ばれるように」という気持ちを持っていれば良いのです。辛い時は神様にお願いしながら辛抱させて頂く。こういう努力をしないと何事も成就しません。

 そして成就したら願いが一つ済んだことになります。でも気は許せません。「病気が治った」と喜んでいても、またいつどんな病気になるか分からないのです。

 ではどうしたら良いのか。それは次のことを考えて努力することです。
 私達は病状が回復したら「ああ、良かった」と気をゆるめて自分の好き勝手なことをして注意を怠るから、また病気になる。この繰り返しの人が多いですね。

 入院して一生懸命努力して良くなって退院して、御結界で「先生おかげを蒙りました。こんなに有り難いことはありません。」とポロッと涙を流される。しかし一ヶ月もしたらケロッと忘れている。これでは全くご無礼なことです。こうして入退院を繰り返していると遂に退院できなくなります。

 私共は、いつどこで何が起きても大丈夫なように心の準備もしておいて、日々を楽しく生きるように頑張りましょう。いつまでも済んだことや辛いことを思い出してグスグス言わないことです。それよりも楽しいことが増えるように心の持ち方を勉強させて頂くようにしましょう。

 それから自分が願っていることを離さないこと。『願いを切るな』と申されている通りです。「身体丈夫」を願ったらその願いを達成するように一生懸命にそれに向かって努力していくことです。

 例えば病気の場合、食べて良い物をしっかり頂いて体力回復の努力をすることです。こうして次第に信心が進んできますと、「これは体に良くない」と言われるものを食べても害がなくなります。

 「好きな物でおかげを頂け。」という教えがありますが、信心も進んでいきますと好きな物を食べながら病気も治せますし、楽しみながら商売が出来るようになるものです。


     (親先生のお話より)

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