ザル  2004. 3. 1発行

 学生さんが「どうか良い点が取れますように」とお願いをされても、勉強しなかったら落第しても仕方がありません。

 皆さんの中には「お願いしているのに何でおかげを頂けないのか」という人がいますが、私共は願ったらおかげが頂けるまで努力をさせて頂かないといけないのです。

願うだけで勉強しなかったらそれだけの結果を出されても仕方がありません。

 私共は一応神様にお縋りしてはいますが、どれだけの力でお縋りをしているのでしょう。

私共の力というのは知れておりますが、でも出来るだけベストでお願いしていきましょう。

 例えば「家庭円満に」とお願いをする。

しかし家に帰ってから「お願いしているのに」と家族を責めていたのではおかげは頂けません。

 だから「ありがとうございます」というお礼の言葉を増やすように常日頃から努力していかないといけません。

お参りの年数が経てば経つだけ「ありがとうございます」の言葉が増えませんと。

 信心するものは評論家であってはいけません。

私共は「評論していくら」ではなく「信心していくら」なのです。

でも良い結果が出てこないのは私共の信心がまだ足りないからなのです。

 親が悪い、ご先祖様が悪いと人のせいにしてはいけません。

なかには「おかげが頂けないのは神様が悪い」と言う人がいますがこれではダメです。

 神様は全面的におかげを下さっているのに私共の受け物が「ザル」なんです。ザルにはたくさん穴が空いていますから、その穴を全部埋めていかないといけません。

 例えば辛い仕事と楽な仕事があった場合、誰でも楽な仕事を取りたいものです。

なかなか仕事が決まらない方にたずねると「仕事内容が性に合わん」とか「給料が安い」とか「上司が気に入らん」とかそんなことばかり言っている。

だから前へ進まないのです。

 また「どうも結婚のご縁がない」という人は、来る人を拒んで自分の気に入る人ばかりを探しているから、うまくいかないのです。

来てくれる人を受け入れたらよろしいのに。

その気になれば相手はたくさんおります。

 就職にしても結婚にしても、大きい気持ちで向かうとおかげを頂きます。

「思い方次第」です。

でも「こうでないといけん」などと自分の勝手や都合だけを優先して考えて、楽なほうにばかり行きたがるから難儀をするのです。

 就職でも人が嫌がるような仕事は空いていますよ。

どんな仕事でも一生懸命に頑張らないといけないことは確かです。

「あの人はこんな仕事をしているからつまらん人じゃ」というようなことはないでしょ。

 いろいろな仕事があってそれらが交じり合ってこの世の中は成り立っているんです。

嫌な仕事でも誰かがやらないといけない訳です。

 今は職業に隔たりなしです。

汗水流して真面目に仕事をするのが良いですね。

人に喜ばれる仕事がやりがいがあります。

収入は少なくても苦労が多くても本気でやれば徳を積ませて頂けます。

 神様はいつもみてくださっています。

どんな仕事でも有り難くできたらすばらしいと思います。


     (親先生のお話より)

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